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秋桜児

Author:秋桜児
初めて生命保険を契約してから○十年。
営業員に勧められるがままに保険契約してはいけないと分かってから、○年。
自分の二の舞になって欲しくないと願っている、妻子持ちの中年サラリーマン。



生命保険(死亡保障)での保障額(必要保障額)の目安を、いくらにするかを計算するには、
(A)もし、自分に万一のことがあったら、その後遺族が生活していくのに必要な金額
から、
(B)自分が万一の後に、遺族が得られる収入 と 
(C)備えている資金である預貯金等
との合計額を差し引いて計算する方法があります。
 < 必要保障額=(A)−((B) + (C)) >

今回は、この方法を使って、
山田太郎さん(38歳、サラリーマン(厚生年金加入)、妻、子2人、持ち家、住宅ローン(団信保険加入)有り) を例に計算してみました。

(実際には、ご自分の家庭の状況にあった金額を当てはめて、計算してみてください。)

(表1)キャッシュフロー表 兼 必要死亡保障額算定表 (例)
下記の表をクリックすると、全体が表示されます。(下表を1回クリックして、拡大表が表示された後、その表をもう1度クリックすると、ハッキリ表示されます。)
(表1)キャッシュフロー表&必要保障額算定表(例)

(保険会社営業員がもっともらしく、オーダーメイドの保険を作るため、「あなたの必要保障額を計算します。」などといっても、基本的にはこの表とさほど変わらないものだと思います。むしろ、保険会社営業員が作成した必要保障額算定表は、どのような前提で作成されているのかをよく確認することが必要です。)

この例では、
・「(A)もし、自分に万一のことがあったら、その後遺族が生活していくのに必要な金額」の中に、子供2人の教育費を見込んでいます。
・「(B)自分が万一の後に、遺族が得られる収入」の中には、公的年金から給付される遺族年金だけではなく、妻のパート収入も見込んでいます。
・「(C)預貯金等」は、200万円としました。
・保障期間(保険期間)は、家族に対して責任が重い時期である、第2子が大学を卒業する年(太郎氏60歳)までとしました。

(A)や(B)は、あくまでも山田太郎さんに万一のことが起こった場合の「想定」です。実際に起こった時にその想定通りになるかどうかは、神様しかわかりません。
ですから、(A)から(B)と(C)を差し引いて得られる金額((D)必要保障額)は、あくまで、現在の状況を前提とした「目安」の金額です。
しかし、おおよそいくらの保障額(保険金額)にしたらよいのかを試算してみるには有効な方法です。

生命保険会社のHPにも、必要保障額を算定できるコーナーがあったりしますが、「(A)」の中に、ご丁寧にも、車の買い替え費用や子供の結婚資金援助費用の項目まであったりします。
さまざまな費用を見込むことは、加入してもらう保険金額が増えて生命保険会社にとっては都合が良いでしょうが、果たして、そんなものまで見込む必要があるでしょうか。(もちろん、個々のお考えによります。)

「(表1)キャッシュフロー表 兼 必要死亡保障額算定表 (例)」では、(A)で、2人の子供の教育費を100%見込んでいますが、個人的には50〜70%程度でもよいのではないかと思っています。
そもそも、60歳までに死亡する確率自体が低い(10%未満)ですし、仮に、それまでに太郎さんに万一のことがあったとしても、子供の学費の一部は奨学金を使うという方法もあります。そして、子ども自身が就職してから、借りた奨学金額を返済して行く方法だってあります。 遺族の保障は、生命保険が全てではありません。

また、(B)では、妻のパート収入を無理のない範囲で見込みました。
夫が生きていれば、子供の学費の足しに妻自身も将来パートに出る可能性があるのに、夫に万一のことがあった場合には、ずっと働かない想定で、保険金を算定するのはおかしいと考えたからです。

「(C)預貯金等」は、200万円としましたが、これをどれくらい遺族の生活費等に充てることが出来るかによって、必要保障額も変わってきます。(仮に、山田太郎さんに3000万円の預貯金があれば、必要保障額は ほぼゼロです。)

太郎さんの死亡退職金500万円は、必要保障額算定のための「(C)預貯金等」の中に組み入れませんでした。
生命保険の保障期間(太郎さん60歳まで)が終了した後、妻・花子さん57歳以降の生活費等に充てるために残しておく想定としました。

以上のような考え方で算出した、「(A)」から「(B)+(C)」を差し引いて、「生活費等不足想定額(D)」(=必要保障額)を計算しました。
そして、この計算結果を元に、山田太郎氏は、38歳時にこの必要保障額を補てんするための保険として、

(1)収入保障保険:ご主人死亡の場合 月10万円ずつ給付。
保険期間は60歳まで(第2子が大学卒業まで)。
月額支払い保険料 3,870円(A社 H20.4.1現在の場合)
 (保険契約時(38歳)保障額:2760万円=10万円×12ヶ月×23年、 50歳時保障額:1320万円)
    
(2)平準定期保険:ご主人死亡の場合 300万円一括給付。
保険期間は60歳まで(第2子が大学卒業まで)。 
月額支払い保険料 1,095円(B社 H20.4.1現在の場合)

以上2つの保険(E)に加入しました。
山田太郎_加入保険・保障イメージ

次回は、山田太郎さんの以上の状況をグラフにしてお示ししてみます。
                  (2008.4.15 記事内容一部変更)

(参考記事)
「生命保険の必要保障額−死亡保障額−の考え方(1)」
「生命保険の必要保障額−死亡保障額−の考え方(2)」
「生命保険の必要保障額−死亡保障額−の考え方(3)」
「生命保険の必要保障額−死亡保障額−の考え方(4)」
「生命保険の必要保障額−死亡保障額−の考え方(5)」
「打たれ強い生涯設計に向けて」
「生命保険の必要保障額 - 死亡保障額 - の算定例(1)」
「生命保険の必要保障額 - 死亡保障額 - の算定例(2)」

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《関連記事》
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 ・「医療保険         目次」
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 ・「保険加入参考サイト  目次」
 ・「生命保険Q&A     目次」
 ・「日記            目次」

コメント

生活を維持するためのお金

こんばんは。
ご無沙汰しております。
さて、必要保障額についてですが、私は分かりやすくイメージしていただくため、「ご主人が亡くなった後も、これまでどおりの生活を維持するためにご遺族が毎月必要とするお金はどのくらいかを考えてください」と話しております。
なぜかと申しますと、計算をする前にまずはお客様が配偶者と話し合って、考えることが大事だと思っておりますので。

現役保険営業マン さん

いつもコメントありがとうございます。

確かに「まずはお客様が配偶者と話し合って、考えることが大事」ですね。

保険の例えとして、以下の例えを聞いたことがあります。

「保険」は、雨が降るときに備える傘と同じ。
どのくらいの雨になるだろうかと考えて傘を用意する。
しかし、「保険」という傘は、雨が降ってからでは買うことが出来ない。

だからこそ、どのくらいの雨にはどんな傘が必要か、
ちょうど良い傘はどんな傘なのか、
さまざまな事例を知っている保険営業員の方は、顧客にも考えさせながら、適切なアドバイスが必要ですね。

小雨ぐらいしか予想されない客に、さまざまなアクセサリーの付いたデカイ傘を用意させる、
あるいは、細かいアクセサリーが少し変わっただけで、あたかもすばらしい傘を用意したかのようなトークを繰り広げる、
こんなことのないようにしてほしいものです。

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