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秋桜児

Author:秋桜児
初めて生命保険を契約してから○十年。
営業員に勧められるがままに保険契約してはいけないと分かってから、○年。
自分の二の舞になって欲しくないと願っている、妻子持ちの中年サラリーマン。



民間生命保険は「現金給付」、公的保険は原則「現物給付」と言われています。

民間生命保険の役割は、契約で決めた範囲内の保険金・給付金を払うことです。
一般的には、民間生命保険での死亡保障保険は、保険契約期間が10年・20年、あるいは一生涯となる場合が多いと思います。
そんな長期間の間に、世の中がインフレとなり、将来の物価が10倍になろうとも、保険会社は、契約締結時に取り決めた保障額しか払いません。当たり前と言えば、当たり前ですが。

一生涯の安心(死亡保障)を得るために、「終身保険」に加入して、生活を切り詰めてせっせと高い保険料を支払い続けていってしたとしても、本当に一生涯ずっと安心でいられる保障はありません。
少なくとも、今現在は「これで一生涯安心だ」と思って安心しているかもしれませんが。

一方、社会保険制度はどうでしょう。
社会保険制度の役割は、その制度の対象者に一定水準の給付をすることです。そのためには、その時の情勢に応じた給付水準・給付内容である必要があります。
インフレで物価が10倍となれば、おそらく保障額もそれに相当程度近づくものとなるでしょう。
なぜかと言えば、実質的な保障とならないような金額の給付では社会保障の意味がないからです。

また、現役世代であれば、厚生年金や公的健康保険の保険料は、被保険者の健康状態や年齢によるのではなく、その所得額によって決まります。それぞれの人が払える範囲内で保険料を払ってもらうことにより、公平さを保つことにしています。

世間では、現代が「格差社会」などと言われていますが、社会保険制度を縮小させて、民間生命保険が中心の保障制度になると、今よりもっと格差社会が拡大していくでしょう。
お金がなかったり、病気がちだったりするような社会的弱者は、民間生命保険に加入ができず、必要な保障が受けられなくなってしまうのですから。

だから、民間生命保険は、あくまでも、社会保険制度を補完する程度の役割が良いと思います。そして、私たちの民間生命保険加入に当たっても、そのことを踏まえることが重要ではないでしょうか。

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