その昔、漁師町だった地方の話として、こんな話しを聞いたことがあります。
多くの人が漁業で生計を立てていたその地方で、ある時 海岸を埋め立てて工業地帯を造成することになりました。
漁師たちは漁業権を放棄することになり、その代償として多額の漁業補償金を受け取りました。
その当時の金額は定かではありませんが、漁師たちが普段目にすることのないような大きな金額だったようです。
そんな大金を目の前にして、舞い上がってしまったのかどうか分かりませんが、何年もしないうちに全て使い果たしてしまった人もいたようです。(堅実な使い方をした人ももちろんいたでしょうが)
話しを生命保険に戻しましょう。
夫が、自分に万一の事があっても、遺された家族がつつがなく暮らしていけるようにと、残す保険金。
例えば、
「公的保障である
遺族年金もあるし、子供の教育資金として1000万円を使い、さらに、遺族の生活費として保険金から毎月10万円ずつ使っていっても、子供が成人するまで大丈夫だな。」というような思いで残す保険金。
弱い心の持ち主である私が、もし、一括で保険金を受け取った妻であったとしたら・・・
「この保険金があれば、保険金から毎月10万円ずつ使っていっても子供が成人するまで大丈夫かぁ。遺族年金ももらえるし、生活費としては毎月8万円ずつ保険金から使うことにしよう。これまで、洋服はバーゲン品ばかりだったし、せっかくだから、ブランド品を買ってみよう。少しくらい買ってもバチは当たらないだろう。
教育資金として1000万円あるのかぁ。母子家庭だと市役所あたりからいろいろな手当てや優遇措置もあるようだし、それに子供が公立校へ進学すれば、そんなに必要ない。せっかくだから、車も新車にしよう。少しくらいいいだろう。」
などということが重なり、いつのまにか、漁業補償金を使い果たした漁師のようになってしまうような気がします。
保険金を残す夫は、保険金を受け取る妻の心の弱さまでは、通常 計算には入れていませんよね。
もちろん、世の奥様方は実際には、私のように心の弱い人は少ないかもしれませんが。
もうひとつ、以前聞いたことがある、ある生命保険会社の営業所内での話しを。
自分の客から死亡保険金の請求手続きを依頼されたある保険営業員が、上司から言われた言葉。
「死亡保険金請求かぁ。君の成績アップのチャンスだぞ。一時払いの高額な保険商品を勧めることができるぞ。
どうせ、そんな大金は降って湧いたようなお金だし、このまま持っていてもすぐに使ってしまったりするんだから。」
☆ ☆ ☆
次回は、死亡保険金を一括で受け取る場合と分割で受け取る場合での、支払保険料を比較してみたいと思います。
《関連記事》
「死亡保険金受取りは、一括で?分割で? (1)」「死亡保険金受取りは、一括で?分割で? (2)」「死亡保険金受取りは、一括で?分割で? (3)」「死亡保険金受取りは、一括で?分割で? (4)」「死亡保険金受取りは、一括で?分割で? (5)」「必要保障額に対応した保障を得るために」「生命保険ではインフレに対応できない」「生命保険の必要保障額−死亡保障額−の考え方(5)」「打たれ強い生涯設計に向けて」
コメント
コメントの投稿
トラックバック
http://ucosmos.blog95.fc2.com/tb.php/19-3481ba18