スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

医療保険は必要-保険営業員の論理

ある保険営業員のブログに、「医療保険は不要という一部のファイナンシャルプランナーや保険営業マンの意見を耳にするが、はたしてそうか?」という内容の記事がありました。

保険営業員(Y氏)が書いた記事を検証してみます。

保険営業員Y氏の主張
(1)公的な医療保障制度は現在の水準で今後も続く保証はない。
 医療保険を不要だと言う人は、医療費は3割負担で高額療養費制度もあるので、自己負担は少なく預貯金でカバーできるという。
しかし、この3割負担や高額療養費制度は、永遠に続くのか?
これまで、高額療養費は、この10年で3回値上げしているし、健康保険の3割負担も、10年ちょっと前までは、1割負担だった。
現在の国家予算に占める医療費の割合を見れば、国民皆保険制度は崩壊寸前で、現行の制度が続く保障はないと思う。

(2)預貯金で長期入院や入退院の繰り返しなどに対処できるのか。
 民間医療保険では、そもそももらえる金額が少ないという人がいる。
しかし、長期入院したり、入退院を繰り返したりした場合の現金まで用意できているのか?
入院中の所得の減少まで含めて、そのための預貯金が、皆さんにあるのか?
また、最近の医療保険は高度先進医療特約が付いているものが多いが、がんの放射線治療など300万円かかる。

(3)医療保険を損得で考えるのはナンセンス
 医療保険では元が取れないという人がいる。
しかし、医療保険を損得で考えるのはナンセンスだ。火災保険や自動車保険で、元をとる人はほとんどいない。

Y氏の主張に対する秋桜児の意見
(1)公的な医療保障制度は現在の水準で今後も続く保証はない。
 保険営業員からよく聞く"脅し"トークです。
 後田 亨氏が、その著書「生命保険の罠」の中で、
 『保険会社がとってきた営業手法には、大きく分けると次の3つがある
    ①「おまけ」で釣る
    ②「極論」に振る
    ③「信者」にする
  共通点は、お客様に冷静な判断をさせないこと』
と書いていますが、Y氏の見解は「②「極論」に振る」手法を使っていると理解しました。

 現在の民間医療保険では、1日当りの入院給付金の上限は、3万円であると理解しています。
これは、現在の公的医療保障制度を踏まえれば、これ以上受取れるような設定にすると、入院すると明らかに儲かる金額になってしまう。そうすると、不正に入院給付金を受給されるリスクが高くなる。
こんな理由により、入院給付金日額の上限を3万円としていると想像しています。
ということは、現在の民間医療保険は、あくまで、現行の公的医療保険制度の水準を基にしている、と考えられます。つまり、将来の公的医療保険制度の保障水準の低下を見込んでいないということです。

 最悪のシナリオとして、医療費自己負担が10割となったと仮定してみましょう。急性心筋梗塞により入院20日で200万円の医療費が発生した場合、現在の民間医療保険は役に立つでしょうか?
1日当りの入院給付金額は3万円までしか設定できません。20日入院で60万円しかもらえません。
もらわないよりはマシかもしれませんが、ほとんど役に立ちません。
つまり、公的な医療保障制度が現在の水準より低下したら、現在販売されている民間医療保険も役に立たない、ということです。

しかし現実には、公的医療保険制度は、平均的な所得の国民が医療費を払えなくなるような水準にはならない、と考えています。
そうでなければ、国民の大半が医療難民となってしまいます。社会的弱者が救済されず、格差が今以上に拡大してしまうでしょう。国民を守る責任を負っている政府は、このような政策は取りえないと考えています。

(2)預貯金で長期入院や入退院の繰り返しなどに対処できるのか。
 預貯金が50万円~100万円程度あれば、相当程度対処できるのではないでしょうか。

 現在は、医療保険制度の影響や医療技術の高度化などにより、そもそも入院日数が短期化してきているようです。
これにともない、民間医療保険から給付される入院給付金も平均すると14万円程度となっています。(平成17年度実績)
入院給付金日額を平均5千円と仮定すると、28日程度分です。
 「医療保険はどれほど必要なのか?」

最近、保険営業員は「②「極論」に振る」例として、先進医療でガン治療に300万円掛かるという例をよく持ち出します。しかし、300万円掛かるがん治療を受ける患者は、「がんにかかる人の0.07%くらい」であるようです。
 「医療保険に「先進医療」特約は必要か?」

 また、社会保障制度を見てみると、
高額療養費制度(http://ucosmos.blog95.fc2.com/blog-entry-346.html)では、同一世帯で1年間(直近12か月)に3回以上高額療養費の支給を受けている場合は、4回目からは自己負担限度額がそれまでの半額程度(8万円→4万円*)になります。つまり、4ヶ月以上の入院となると、4ヶ月目からは、医療費自己負担額の上限が4万円程度*になるということです。
   (*上位所得者、低所得者以外の場合)

さらに、サラリーマンであれば、最大1年半、給与の約6割が給付される「傷病手当金」制度もあります。
 
このような現状を踏まえたうえで、
ライフネット生命社長、出口治明氏がその著書「生命保険はだれものか」で書いているように、
『複数の生命保険会社を
比較して、納得して、購入する」』
ことも有りだと思います。
あくまでも社会保障制度の補助的な役割として、必要最低限の民間医療保険を購入することも選択肢の一つではあります。

(3)医療保険を損得で考えるのはナンセンス
 この意見は一理あります。
あくまでも社会保障制度の補助的な役割として、必要最低限の民間医療保険を「比較して、納得して、購入する」のであれば、それは保障してもらっている経費(手間賃)として割り切る必要が有ると思います。

しかし一方で、保険営業員は、販売手数料を多く得る目的で、消費者に「損得」を意識させる次のような保険を勧めてきたりします。
実は少しもオトクでない、積立ボーナスがある医療保険などを勧めてくる可能性があります。
 ・医療保険は積立てボーナスがあるとお得?
 ・「保険料が全額戻ってくる」終身医療保険
 ・解約返戻金のある医療保険って?

本当に「医療保険を損得で考えるのはナンセンス」と考えている保険営業員ならば、「保険の基本は、保障だ」、「保険の基本は、いわゆる"掛け捨て"保険だ」という認識があるはずです。したがって、消費者に「損得」を意識させる上記のような保険は勧めないはずです。

(まとめ)
『「医療保険は不要」に異議有り』というY氏の意見は、あくまで保険営業員の都合による意見。理屈にならないような理屈を並べてでも、「医療保険は不要」と思わせたくないだけ。
消費者の立場に立って言っているわけではない、と推測しています。

Y氏がもし違うと主張するのであれば、自分の勝手な都合により、ある時は保険を「損得で考えるのはナンセンス」だと言い、又ある時は、消費者の勘違いを利用して「医療保険で損得を意識させるような商品」を勧めたりすることは無いはずです。きっと。
Y氏が営業現場で顧客に実際にどのような話をしているか一度聞いてみたいものです。

(H24.10.13 一部加除修正)

☆関連記事☆
医療保険はどれほど必要なのか?(2)-社会保障制度を踏まえて-
入院費の支払に貯蓄を取り崩すのは損?
医療保険に「先進医療」特約は必要か?
支払条件の厳しい"三大疾病特約"

終身医療保険・保険料比較2010.03.20版
ありがとうございます。30万pv

《当ブログ・カテゴリー目次》
「快適らいふ        目次」
 ・「はじめに         目次」
 ・「生命保険         目次」
 ・「必要保障額の考え方 目次」
 ・医療保険         目次
 ・「生命保険料       目次」
 ・「生命保険料比較    目次」
 ・保険募集人       目次
 ・「保険商品         目次」
 ・「保険会社         目次」
 ・「時事ニュース      目次」
 ・「生命保険 関連用語  目次」
 ・「保険加入参考サイト  目次」
 ・「生命保険Q&A     目次」
 ・「言葉の備忘録      目次」
 ・「日記            目次」
(赤い文字で書かれたものは本記事に関連が深いカテゴリーです。橙色で書かれたものは、その次に関連があるカテゴリー。)
関連記事

Comment

火災保険や自動車保険に入る理由

火災保険や自動車保険に加入するのは、家が焼失したら、すぐに買い替えるわけにいかないですし、自動車事故の加害者になると賠償金が数億円にのぼることもあるからでしょう。

これらのケースでは、保険ならではの保障機能を求めるために、損得計算では損でも、保険に加入することが納得できるかと思います。

その点、医療保険は、明らかに保険本来の存在意義が希薄ですよね。

*30万pvおめでとうございます。

Re:火災保険や自動車保険に入る理由

後田亨 様

コメント有難うございます。

後田さんが「生命保険のウラ側」http://www.bk1.jp/product/03235421で書かれているとおり、
医療保険のように『「日常的に準備できそうな金額」を受取るために入る保険は、あまり効率がいいものでは』ない、と言うことですね。

火災保険や自動車保険に加入するのは、『起こる確率が低いものの、一旦起きた時には高額の資金が必要になる事態』になるから。

全く同感です。

ところで、後田さんの公式ウェブサイトを最近拝見致しました。
「後田 亨のオフィシャルウェブサイト」
http://www.seihouragawa.net/

No title

保険営業をしています。 
保険営業の立場からでも実は全く同感です。
医療保険は必要です。お金のない人、貯金が一円もない人にとっては。入院保証金の5万円すら払えない人にとって、医療保険は本当に心から必要だと思います。が、そういう人たち、すなわち毎月1000円の貯金も出来ない人たちが、民間保険会社の医療保険に入ることが出来るでしょうか?
2000円の掛け捨ての医療保険だって、高くて入れない。
逆に、毎月30000円の定期預金が出来て、現在300万の普通預金はあります。なんて人は、医療保険なんていりません。入院保証金の5万円がお財布から出せる人、銀行にそなえつけのATMからおろせるひとは、医療保険なんていりません。
民間の保険会社はほんとうに心から保険が必要な人にはとても高くて手がだせない保険を売っているので、あくまでも商売です。
私はそれに気がついてから医療保険はいっさい売っていません。
保険は掛け捨ての死亡保障。だけでよし。
貯蓄保険はまた別の話です。

Re:

春美 様

営業現場の方からもご賛同いただき有難うございます。
保険の意義をわかっている営業員の方から保険加入できる人は幸せです。


 編集・削除ができます。
 管理者にだけ表示を許可する
 
 

保険で備えるお金 簡易計算

 

生命保険で備えるお金(必要死亡保障額)を簡易計算するツール

    
妻子の当面必要な生活費(月額) 円(a)
妻の収入や公的遺族年金(月額) 円(b)
保障必要期間 年(c)
その他の必要支出 円(d)
その他収入(退職金等) 円(e)
貯蓄

円(f)





生命保険で備えるお金 円(g)

 

プロフィール

 

秋桜児

Author:秋桜児
初めて生命保険を契約してから○十年。
営業員に勧められるがままに保険契約してはいけないと分かってから、○年。
自分の二の舞になって欲しくないと願っている、妻子持ちの中年サラリーマン。
ブログ管理人・自己紹介

 

ご訪問に感謝

 
現在の閲覧者数:
 

By FC2ブログ

 
 

リンク

 
 

ライフネット生命

 
 

全国の天気

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。