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「長割り終身」保険料の推移

平成22年11月2日から値上げした、東京海上日動あんしん生命の「低解約返戻金型終身保険」(*1)である「長割り終身」の保険料の推移を表にしてみました。

「長割り終身」保険料 推移
101120長割終身_年推移
(あんしん生命HP-長割り終身」

ここ数年のうちでは、平成19年4月に保険料改定(値下げ)がありました。
平成19年(2007年)4月から、生命保険各社は、予定死亡率(標準生命表)の改定に伴う保険料の改定を行いました。つまり、平均寿命が伸びて、死亡保険金を支払う時期が以前より後ろ倒しになったから、それに合わせて死亡保障保険の保険料を下げる、というものです。(*2)

東京海上日動あんしん生命も、平成19年3月1日に保険料改定を公表しています。
同社では「標準生命表(予定死亡率)の改定を踏まえまして、2007年4月以降の保険料」保険料を改定するとしていました。
保険料改訂のお知らせ-東京海上日動あんしん生命、平成19年3月1日
平成19年4月からの死亡保障保険・保険料の値下げ幅は、概ね若年層(30歳代)が低く、中高年齢層が高くなっているようです。(若年層は、他の年代に比べて自殺者が多く、平均寿命の伸びほどには保険料を下げられない、とどこかの記事で読んだ記憶があります。)

これに合わせて、「低解約返戻金型終身保険」である「長割り終身」も、各年齢層で保険料が下がっています。
保険料が下がっても、「解約返戻率」があまり変化がないのは、平成19年4月から「予定利率」(*3)を若干上げたからではないかと素人考えで推定しています。(例:1.65%⇒1.75%)

この後、平成22年11月に、再度保険料の改定(値上げ)がありました。若年層ほど値上げ率が高くなっています。
保険料を値上げしても、払込満了直後の「解約返戻金額」は全く変わっていません。(「解約返戻率」は下落)
これは、「予定利率」に変更はないものの、保険料に含まれる何らかの経費見込額を、各年代で一定額を引き上げたからではないかと素人考えで推定しています。

今回の値上げの原因について、「現役保険営業マンさん」の知人の方の情報によると、「長割り終身」を学資保険代わりに大量に販売した反動であるとのことです。

「長割り終身」は、他の「学資保険」向け商品より、保険営業員が受け取る「手数料」が高めになっていたため、保険営業員が積極的に勧めてきたようです。
だから、この商品より少しくらい有利な商品があっても、保険営業員は「長割り終身」しかないかのように勧めてきたため、「長割り終身」が学資保険代わりに大量に販売されてきたのでしょう。(*4)

「長割り終身」が学資保険代わりに大量に販売されることにより保険料を値上げした理由は、2つあるのではないかと考えています。

ひとつは、この解約する人が保険会社が想定するよりも少なくなってしまったことにより、利益を圧迫してきたため。

以前のブログ記事でも書きましたが、「低解約返戻金型」の保険は、一定の解約者を見込んで商品設計がされていると考えています。解約する人が想定を下回ると、保険会社は苦しくなる仕組みだと思われます。逆に言うと、解約する人が想定を上回ると、保険会社は儲けが多くなる仕組み(*5)

「長割り終身」を学資保険代わりに利用する人は、保険料の払込期間が比較的短く、数十年間払込を予定している人に比べ、解約する人が少ないだろうと想定されます。これは、
①払込終了時期を、子どもが義務教育を終了する頃に設定することにより、教育費が家計を圧迫するようになる前に払込が終了する、
②「長割り終身」を契約する目的が、「なるべく多く貯める」というハッキリした目的になっている、
このような理由によると思われます。
このような結果、保険会社が想定したよりも解約者が少なくなってしまった。

2つめは、資金の運用が短期運用にシフトしてきてしまったことにより、運用リスクが高まってしまったため。
短期払込を行う契約者が増えたことにより、長期の運用を予定していた「長割り終身」で受け取る保険料から得られる資金うち、相当部分を短期運用しなければならなくなってしまった。金利情勢が厳しい中で、短期で予定利率を上回る運用をしなければならないリスクが高まってしまった。
このような中で、仮に「逆ざや」(*6)が生じたとしても、それを穴埋めできる資金を確保しておくために、保険料を値上げしたのかもしれません。

今回の値上げにより、「貯蓄性の高さ?」というウマミを減少させ、学資保険代用品としての利用を減少させたい。
風の噂によると、あんしん生命は、今回の値上げに合わせて、「長割り終身」のうち払込期間が短いもの(学資保険の代用向け)は営業員への販売手数料を引き下げるようです。
契約者側からも保険営業員側からも、学資保険代用でこの保険を利用するインセンティブを低下させたいということでしょうか。

また、今回の「長割り終身」の値上げにあわせて、長期で払い込むことを前提にした、介護保険と終身保険をセットにした「長生き支援終身」なる商品を売りだしました。もしかしたら、払込期間が短い「長割り終身」の販売手数料を引き下げる代わりに、「長生き支援終身」の販売手数料をこれまでの長割終身と同程度かやや高めに設定して、営業員にこの商品をなるべく多く売らせるのでしょうか。

このようにすることによって、長期運用に回る資金を増やそうとする作戦なのかもしれません。
長期で払い込む予定の契約者が増えることによって、解約者数もあがっていくことでしょう。

保険料から得られる資金のうち長期で運用できる資金を増やして、短期運用リスクを減少させるとともに、短期払込をする契約者が微減に留まったとしても、それに耐えられるだけの資金を確保するために、各世代まんべんなく保険料を値上げしたのではないかと勝手に想像しています。

  ------------------------------
(*1)「低解約返戻金型終身保険」
 払込中途での解約が非常に不利な商品。
 低解約返戻金型終身保険の主な特徴は、
・途中で解約しない限り、死亡保障が一生涯(終身)続く。
・保険料の払込期間中の解約返戻金を、一般的な終身保険の70%ほどにしている。(30%ほど低くしている)
・これにより、一般的な終身保険よりも支払い保険料を15%弱安くしている。
・保険料払込期間中に解約すると、戻ってくるお金(解約返戻金)は、それまでに払い込んだ保険料総額を下回る。
 特に、契約から2年以下で解約すると、戻ってくるお金は、それまで払い込んだ保険料総額の半分未満。
・払込期間満了後になれば、解約返戻金は一般的な終身保険と同水準となる。

(*2) 「平成19年4月からの保険料改定」

(*3)予定利率・・・一定の運用収益(運用利回り)を想定して、その分を保険料から割り引いている。この割引率(運用利回り)。
  「かづな先生の保険ゼミ-予定利率とは?
  「ALL Aboutマネー-これってお得ってこと?生命保険の予定利率
  「YAHOO!保険-責任準備金と予定利率

(*4)ソニー生命の「学資保険」は、「長割り終身」よりも「戻り率」が高い(払った保険料に比べて、受け取る保険金等の額が多い)にも関わらず、営業員が受け取る手数料が少ないため、営業員はあまり積極的に売らないという噂です。(これについては、「学資保険・保険料比較2010.11.20版」に書きました。)

(*5)保険会社が想定するよりも解約者率が高くなると儲かる仕組み。
「貯蓄代わりにもなる保険?-低解約返戻金型終身保険(4)」

(*6)逆ざや
 「かづな先生の保険ゼミ-生命保険の三利源と資産運用」

  -------------------------------------
☆当ブログ 関連記事(H25.6.23追加記載)☆
長割終身_保険料推移(H25年4月)
「終身保険など、H25年4月から値上げか。駆け込み契約勧誘にご用心。」H24.9.29
「長割り終身」値上げ-平成22年11月

「低解約返戻金型終身保険・保険料比較2010.11.07版」
「終身保険・保険料比較2006.03.25版」

「貯蓄代わりにもなる保険?-(まとめ)この世にお得な保険はない」
「掛け捨てでない保険が良い?(3)」
「貯蓄目的で終身保険に加入したい」

「教育資金を貯める方法は保険が有効か?」
「教育資金を貯める方法は保険が有効か?(2)」

「学資保険・保険料比較2010.11.20版」

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関連記事

Comment

こんにちは。

詳しいご説明勉強になりました。
ありがとうございました。私も保険を調べていますが
難しいですね。
また拝見します。徐々にやっていこうと思います。

Re:こんにちは。

さわこ さん

コメント有難うございまいした。
保険について少しづつ調べていくために、このブログがさわこさんの微力になれたら嬉しく思います。

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Author:秋桜児
初めて生命保険を契約してから○十年。
営業員に勧められるがままに保険契約してはいけないと分かってから、○年。
自分の二の舞になって欲しくないと願っている、妻子持ちの中年サラリーマン。
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